臨床工学技士の職務経歴書の書き方|領域別の記載例と数字の入れ方

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臨床工学技士の職務経歴書の書き方

臨床工学技士の職務経歴書で、採用側が最初に知りたいのは「どの領域で、何を、どの程度の規模で担当してきたか」です。

「透析業務に従事」「ME機器の管理を担当」だけでは、担当範囲が見えません。同じ臨床工学技士でも、透析の穿刺まで担当している人と、機器の保守点検が中心の人では、入職後に任せられる仕事が変わります。

この記事では、領域別に何を書けばよいか、数字の入れ方、書いてはいけない情報を整理します。履歴書を含む全体の流れは医療技術職の履歴書・職務経歴書の書き方完全ガイドをご覧ください。

監修: 現役医師(放射線治療科・大学病院勤務)


採用側が職務経歴書で見ている4点

  1. 担当領域(透析、手術室、ICU、心臓カテーテル、機器管理など)
  2. 任されていた範囲(操作の主担当か、補助か、教育や管理まで担当したか)
  3. 規模(ベッド数、症例数、管理台数などの数字)
  4. 夜間・休日の対応(当直、オンコールの有無と頻度)

この4点が1枚目の上半分で分かると、読み手は「自分たちの現場に合うか」を判断しやすくなります。


基本の構成(A4で1〜2枚)

項目書くこと目安
職務要約経験年数、主な領域、強みを3〜4行で冒頭
勤務先ごとの概要施設の種類、病床数、透析ベッド数など各施設2〜3行
担当業務領域別に、役割と数字を箇条書き箇条書き5〜8項目
実績・取り組み改善、教育、委員会などの活動2〜4項目
資格・研修免許、認定資格、取得年月一覧
自己PR入職後にどう活かすか4〜6行

自己PRの書き方は臨床工学技士の自己PR例文で別に整理しています。


領域別に書く内容

血液浄化(透析)

項目書き方のポイント
規模透析ベッド数、1日の透析患者数、シフトの組み方
担当範囲穿刺の有無、透析装置の準備・開始・終了、シャントトラブルへの対応
機器管理透析液供給装置や水処理装置の点検・管理の担当
その他持続的血液濾過透析(CRRT)などの急性血液浄化の経験

「穿刺を担当していたかどうか」は、透析クリニックの採用で特に見られる項目です。担当していたなら、時期や担当人数の目安も添えると伝わります。

手術室・心臓外科(体外循環)

  • 人工心肺の主担当または補助の別、年間の症例数
  • 補助循環(IABP、PCPSなど)の経験
  • 術中の自己血回収、機器の準備・点検の担当

症例数は「年間約〇件」のように概数でかまいません。自分の担当件数が把握できない場合は、診療科全体の件数に「うち担当〇件」と分けて書くと、誇張にならずに伝わります。

集中治療(ICU・CCU)

  • 人工呼吸器、ECMO、IABP、CRRTなどの管理・ラウンドの担当
  • 医師・看護師との連携の形(ラウンドへの参加、トラブル時の呼び出し対応)
  • 院内ラウンドの頻度、機器の点検体制

心臓カテーテル・不整脈

  • 心臓カテーテル検査・治療での担当(ポリグラフ、IVUS、補助循環など)
  • アブレーションや植込み型デバイスの介助、立ち会い、デバイスチェック
  • 年間の症例数の概数

機器管理(ME機器管理部門)

項目例
管理台数輸液ポンプ・シリンジポンプ・人工呼吸器などの管理台数
業務定期点検、修理の調整、貸出管理、更新計画への関与
教育看護師への機器研修の回数と内容
安全管理インシデント分析、医療機器安全管理責任者の補佐

数字を入れるときの考え方

数字は「入れれば強くなる」ものではなく、入れた数字を面接で説明できることが条件です。

数字の種類書き方の例
規模透析ベッド30床、病床数300床の急性期病院
件数人工心肺症例 年間約80件(うち主担当 約30件)
台数輸液ポンプ・シリンジポンプ 約400台の管理
期間透析業務5年、うち夜間オンコール担当3年
教育新人看護師向けの機器研修を年4回担当

※上の数字はすべて書き方の見本であり、実在の施設や統計ではありません。

数字が正確に分からないときは、「約」「概数」を使い、根拠のない上限は書かないでください。面接で「この件数はどう数えましたか」と聞かれた際に答えられる数字だけを残します。


資格・研修の書き方

臨床工学技士の免許の取得年月に加えて、次のような認定を持っていれば記載します。

領域資格の例
透析透析技術認定士
体外循環体外循環技術認定士
呼吸療法3学会合同呼吸療法認定士
機器ME技術実力検定試験(第1種・第2種)
心血管心血管インターベンション技師

透析技術認定士は、透析療法合同専門委員会が認定する資格で、認定講習会の受講には、臨床工学技士として透析業務の常勤経験が2年以上必要とされています(第47回の実施要領による)。認定証の有効期間は5年で、更新が必要です。

取得見込みの資格は「〇年〇月受験予定」と明記すると、学習意欲が伝わります。取得の順序は臨床工学技士の資格取得ロードマップで整理しています。


書いてはいけない情報

患者さんが特定できる情報

症例の記載では、患者さんの氏名・年齢・疾患名の組み合わせなど、個人が特定できる情報は書きません。「重症心不全患者のECMO管理を経験」程度にとどめます。

施設の内部情報

院内の機器の購入金額、未公表の統計、他職種の人事に関わる情報などは書かないほうが安全です。守秘義務は資格法にも定められています。

根拠のない「できます」

「ECMO管理ができます」と書いたとき、面接では「何例経験し、どこまで単独で対応できますか」と聞かれます。経験の範囲を「補助として〇例」「主担当として〇例」と分けて書くと、誠実さが伝わります。


経験年数別の書き方の違い

経験力点
1〜3年目身につけた基本業務、学習の姿勢、複数領域をローテーションした経験
4〜7年目一人でどこまで対応できるか。夜間対応、後輩指導、認定取得
8年目以降教育、委員会、機器更新やマニュアル整備など、仕組みづくりへの関与

転職回数が多い場合の見せ方は、転職回数が多い医療技術職の転職戦略をご覧ください。


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提出前のチェックリスト

  1. 職務要約を読めば、領域と強みが3行で分かる
  2. 担当範囲が「主担当」「補助」で区別されている
  3. 規模や件数に数字が入り、面接で説明できる
  4. 夜間・休日の対応が書かれている
  5. 資格は正式名称で、取得年月まで書いている
  6. 患者さんや施設が特定される情報が入っていない
  7. 誤字がなく、時系列が履歴書と一致している
  8. 志望先の領域に合わせて、書く順番を入れ替えている

面接で聞かれやすいことは、医療技術職の転職面接対策で整理しています。


まとめ

  1. 臨床工学技士の職務経歴書は、領域・担当範囲・規模・夜間対応の4点が伝わるように書きます
  2. 領域ごとに書く項目が違います。透析なら穿刺の有無、手術室なら症例数、機器管理なら管理台数が目安になります
  3. 数字は、面接で説明できるものだけを概数で書きます
  4. 患者さんが特定される情報や施設の内部情報は書きません
  5. 志望先の領域に合わせて、経験の並べ方を調整します

本記事は一般的な情報提供を目的としています。認定資格の受験要件や名称は変更される場合があるため、各認定団体の最新の公表情報をご確認ください。

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