医療技術職の求人票の読み方|当直手当・オンコール・みなし残業の見抜き方
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医療技術職の求人票の読み方
医療技術職の求人票には、当直とオンコールという独自の落とし穴があります。
「月給32万円」と書かれていても、その中に当直4回分が入っていれば、当直を減らした月は手取りが大きく下がります。そして、オンコールは求人票に書かれないことがあります。
この記事では、給与の読み方に加えて、4職種それぞれで確認すべき項目を整理します。
監修: 現役医師(放射線治療科・大学病院勤務)
まず見るのは「基本給」
月給 320,000円
(基本給 210,000円、資格手当 20,000円、当直手当 60,000円(月4回分)、住宅手当 15,000円、調整手当 15,000円)
重要なのは210,000円のほうです。
理由1:賞与は基本給から計算される
| 基本給21万円 | 基本給26万円 | |
|---|---|---|
| 月給の見え方 | 32万円 | 32万円 |
| 賞与(4か月) | 84万円 | 104万円 |
| 年収差 | — | +20万円 |
理由2:当直手当は、当直をした分しか出ない
上の例の6万円は月4回当直した場合の金額です。体調を崩して当直を減らせば、そのまま減ります。妊娠して当直を外れると、月6万円がなくなります。
⚠️ 当直を含まない月給がいくらかを必ず確認してください。
理由3:退職金の計算も基本給ベース
当直とオンコールは別物です
ここが、医療技術職の求人票でもっとも誤解されやすい部分です。
| 当直(宿直) | オンコール(待機) | |
|---|---|---|
| 勤務の形 | 院内に泊まる | 自宅で待機し、呼ばれたら出勤 |
| 手当 | 1回1〜2万円程度 | 1回1,000〜5,000円程度 |
| 呼ばれた場合 | その場で対応 | 移動時間が発生する |
| 求人票への記載 | 書かれることが多い | 書かれないことがある |
| 生活への影響 | 翌日の勤務扱いを確認 | 酒が飲めない・遠出できない |
オンコールで確認すること
- 月に何回の当番か
- 実際に呼ばれる頻度(当番でも鳴らない月が多いのか)
- 呼ばれたときの手当(出勤手当は別に出るか)
- 何分以内に出勤する必要があるか(居住地の制約になります)
- 翌日の勤務はどうなるか
「月4回のオンコール当番で、実際に呼ばれるのは月1回程度」なのか、「毎回呼ばれる」のかで、生活の重さがまったく違います。
臨床工学技士(透析・ICU・心カテ)と診療放射線技師(緊急CT・血管造影)は、特にここが重要です。
固定残業代(みなし残業)
「調整手当 35,000円(時間外20時間分を含む)」
毎月20時間は残業する前提という意味です。確認すべきは3点。
- 何時間分か
- 超えた分は追加で支払われるか
- 実際にその時間を残業しているか
時給に直して比べる
| A病院 | B病院 | |
|---|---|---|
| 月給 | 320,000円 | 300,000円 |
| 固定残業 | 30時間分 | なし |
| 実働 | 160時間+30時間 | 160時間 |
| 実質時給 | 約1,684円 | 約1,875円 |
職種別・追加で確認すること
診療放射線技師
- モダリティの構成(CT・MRIの台数、血管造影、マンモ、核医学、治療)
- 1日の撮影件数と技師の人数
- 緊急対応の頻度(救急指定病院か)
- 読影補助・検査説明の範囲
臨床検査技師
- 検体検査と生理検査の比率
- 当直の内容(夜間の緊急検体への対応)
- 超音波を担当するか(できると市場価値が上がります)
- 検査センターへの外注範囲
臨床工学技士
- 担当領域(透析、手術室、ICU、心カテ、機器管理)
- 透析の場合、穿刺を担当するか
- オンコールの回数と呼ばれる頻度
- 機器管理の範囲(ME機器の保守を何台担当するか)
視能訓練士
- 1日の患者数と検査の内容
- 視能訓練(斜視・弱視)をやるか、検査中心か
- 手術の介助があるか
- 日曜・祝日の診療があるか
給与や当直・オンコールの実態は、求人票だけでは分かりません。当サイトのランキングで1位に挙げているレバウェル医療技師は、職場訪問による内部情報を持っているため、「実際に月何回呼ばれているか」といった部分まで確認できます。登録・相談は無料です。
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休日の数え方
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| 年間休日120日 | 週休2日+祝日+年末年始に相当 |
| 年間休日110日 | 祝日の一部が出勤 |
| 年間休日105日 | 法定の下限に近い水準 |
| 4週8休 | 月によって休みの数が変わる |
| シフト制 | 日数の記載を必ず確認 |
年間休日105日と120日では、年間15日=3週間分の差です。
有給の取得実績も聞く
「付与20日・取得5日」と「付与20日・取得15日」では、実際に休める日数が10日違います。
求人票の言葉の読み替え
| 表現 | 確認すべきこと |
|---|---|
| アットホームな職場 | 人間関係の密度。合わないときの逃げ場 |
| 未経験歓迎・ブランクOK | 教育体制が実在するか |
| 幅広い経験が積めます | 一人あたりの担当範囲が広い可能性 |
| 最新設備を導入 | 装置は新しくても人員は足りているか |
| 随時募集 | 離職率が高い可能性 |
| オンコールあり(応相談) | 回数と実際の呼び出し頻度を必ず確認 |
応募前チェックリスト
- 基本給はいくらか
- 当直手当は何回分が含まれているか
- オンコールの有無・回数・呼ばれる頻度
- 固定残業代の有無と時間数
- 超過分は追加支給されるか
- 賞与は基本給の何か月分か
- 年間休日と有給の取得実績
- 職種別の確認項目(モダリティ、担当領域など)
- 手当の支給条件(住宅・扶養・通勤)
- 試用期間中に給与が下がらないか
内定後の確認は医療技術職の労働条件通知書の読み方で整理しています。
応募前に装置や人の動きを見る方法は、医療技術職の職場見学で見るべきポイントにまとめています。
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まとめ
- 見るのは月給ではなく基本給
- ⚠️ 当直手当は当直をした分しか出ない。含まない額を確認する
- ⚠️ 当直とオンコールは別物。オンコールは求人票に書かれないことがある
- オンコールは回数・実際に呼ばれる頻度・出勤までの時間を確認
- 固定残業代は時間数と超過分の扱いを確認
- 比べるときは時給に直す
- 職種ごとに確認項目が違う(モダリティ、生理検査、担当領域、視能訓練の有無)
- 年間休日105日と120日は3週間分の差
- 応募前に10項目を通す
求人票は広告です。良く見えるように書かれている前提で読むと、判断を誤りません。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。給与体系・当直/オンコールの運用・休日日数は施設ごとに異なります。労働条件の詳細は労働条件通知書および就業規則でご確認ください。
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